配偶者ビザは自分で申請できる? 自分で申請するメリットとデメリット、不許可リスクを解説
愛するパートナーと日本で一緒に暮らすために避けては通れないのが、在留資格「日本人の配偶者等」、いわゆる配偶者ビザ(結婚ビザ)の取得です。
この手続きを前にして、「行政書士に頼むとお金がかかるから、自分で申請してみよう」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、当事務所へご相談に来られるお客様の中には、「自分で申請したけれど不許可になってしまった…」と泣きつかれるケースが本当に数多く存在します。
今回は、配偶者ビザを自分で申請するメリット・デメリットや具体的な手続きの流れ、そして自力申請で不許可になりやすい原因とリスクについて、詳しく解説します。
目次
配偶者ビザは自分で申請できる?

配偶者ビザの申請はご自身だけで行うことも法律上は可能です。
出入国在留管理庁(入管)の窓口やオンラインシステムは一般の方に向けても開かれているため、必要書類をすべてご夫婦で集め、不備なく作成できれば、行政書士を介さずに許可をもらうことはできます。ただし、自分で申請してスムーズに一発許可が下りるのは、以下の「基本要件を完璧に満たしているクリーンなケース」に限られます。
・交際期間が数年におよび、それを証明する写真や履歴が大量にある
・日本側の配偶者に、世帯を十分に養える安定した継続収入(目安として年収300万円以上)がある
・お互いの年齢が近く、再婚歴が多すぎない
・夫婦間で日常会話が問題なく成り立つ「共通の言語」がある
もし、この条件に少しでも不安要素(収入が少ない、年の差がある、マッチングアプリで出会って交際期間が短いなど)がある場合は、自力申請での難易度が跳ね上がります。入管の審査官は「真実の結婚かどうか」を非常に厳しい目でチェックするため、審査の性質を正しく理解しておく必要があります。
配偶者ビザを自分で申請するメリット

行政書士への報酬(約10万〜15万円)を丸ごと節約できる
最大のメリットは、何と言っても「費用を抑えられること」です。行政書士に手続きを依頼する場合、一般的な報酬相場として10万〜15万円前後の費用が発生します。
新生活に向けた家具の準備や引越し、結婚式などでお金がかかる時期だからこそ、この出費をゼロにできるのは大きな魅力に映るはずです。
第三者にデリケートな交際履歴やプライベートを話さなくて済む
配偶者ビザの申請では、二人がどこで出会い、どのように愛を育み、結婚に至ったのかという「極めてプライベートな歴史」を入管に説明しなければなりません。
人によっては「マッチングアプリで出会った」「最初は不倫関係から始まってしまった」「国際バツイチ同士の再婚」など、他人に話しにくいデリケートな事情を抱えているケースもあります。行政書士とはいえ、他人にこうしたプライベートな内容を根掘り葉掘り話すことに抵抗がある方にとって、夫婦二人だけで完結できる自力申請は心理的な負担が少ないという側面があります。
配偶者ビザを自分で申請するデメリット

必要書類の収集や理由書作成に「平均30時間以上」の労力がかかる
入管の手続きは、日本の役所だけでなく、外国人配偶者の母国(本国)から婚姻証明書や出生証明書などを取り寄せる必要があります。
さらに、それらの外国語の書類にはすべて「日本語訳」を添付しなければなりません。
これらを漏れなく集め、複雑な申請書を作成し、平日の昼間に入管の混雑する窓口へ出向くには、一般的に合計30時間以上の膨大な労働時間がかかると言われています。
「仕事を休みづらい」「平日に動けない」という方にとっては、この時間的コストそのものが大きなデメリットになります。
書類の不備や立証不足による「一発不許可」のリスクがある
自分たちでは完璧に書類を揃えたつもりでも、入管の審査官から見て「婚姻の真正性(本当に愛し合っているか)」や「日本での経済的安定性」が十分に立証できていないと判断されれば、何の説明やアドバイスもないまま「不許可」の通知が1枚届くだけで終わってしまいます。
自分で配偶者ビザを申請する際の手続きの流れ

ご自身で申請を進める場合は、入管が定めた厳格な最新のルールに沿って動く必要があります。特に近年はセキュリティや偽装結婚対策の観点から審査基準や提出方法の厳格化が進んでいるため、過去の古いネット情報を見ながら進めるのは非常に危険です。
1.公式情報の確認と最新様式のダウンロード
まずは出入国在留管理庁(入管)のホームページから最新の申請書一式(「日本人の配偶者等」用)をダウンロードします。
ビザの要件や記入書式は予告なく変更されるため、必ず「今現在の最新版」を使用してください。古い書式で出すとそれだけで窓口で弾かれます。
2.国内外からの必要書類の収集と「翻訳」
日本の役所で戸籍謄本や税関係の証明書を集めると同時に、パートナーの母国から婚姻証明書等を取り寄せます。
現在、外国語の書類には「正確な日本語訳」と「翻訳者の署名」が厳しく求められます。
3.「婚姻の真正性」を客観的に示す補強資料の作成
最難関と言われる「質問書(交際経緯)」を記入します。出会いから結婚までの日付や場所に1マスのズレもあってはなりません。
さらに、入管の「最低限の必要書類リスト」には書かれていない、親族も交えたスナップ写真、LINEの通話・チャット履歴、送金記録など、偽装結婚ではないことを客観的に証明するための補強資料をご自身で選定し、ファイリングします。
4.入国管理局への申請(窓口またはオンライン)と結果受領
書類が整ったら入管の窓口へ出向くか、インターネット(在留申請オンラインシステム)で申請します。
※オンライン申請を考えている方への最新の注意点
「ネットで完結するなら楽そう」と思われがちですが、個人でのオンライン申請は事前準備(マイナンバーカードの読み込み、認証設定、すべての添付書類をルール通りにPDF化して1つにまとめる作業など)が非常に煩雑です。
配偶者ビザの自力申請で「不許可」になりやすい主な原因

ご自身で申請されて不許可になってしまうケースには、明確な共通点があります。近年、入管の審査官は書類の矛盾や整合性をAIや過去のデータベースも駆使しながら、恐ろしいほど緻密にチェックしています。
一度「不許可」のハンコを押されてしまうと、その事実は入管のデータベースに半永久的に残り、次回の再申請(リカバリー)の難易度は1回目の3倍以上に跳ね上がります。
横浜市で配偶者ビザ取得を目指すなら「行政書士小山国際法務事務所」まで

配偶者ビザの自力申請は費用を抑えられる反面、30時間以上の労力がかかるだけでなく、書類の不備で一発不許可になる可能性が極めて高いのが現実です。一度不許可になると次回の再申請は非常に困難になります。
当所では、代表行政書士の中国・韓国における通算10年以上の海外経験を活かし、日本語でのサポートはもちろん、英語や中国語での直接のご相談も可能です。外国人パートナーの方が「まだ日本語での細かい説明に不安がある」という場合でも、母国語で安心して本音のやり取りや正確な交際状況のヒアリングをさせていただけます。
東京出入国在留管理局の最新の審査傾向(厳格化のポイント)を正確に踏まえ、ご夫婦の個別事情に合わせた最適な書類を作成し、確実なビザ取得を実現いたします。
また、法改正により、2026年10月1日からビザ申請の手数料が大幅に上がります。
現行負担での取得には、早めの申請が必要です。
値上げ前の申請をご検討中の方は、横浜市にある「行政書士小山国際法務事務所」まで、お早めにご相談ください。

